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2025.02.13

業務マニュアルは作成すべき?

本記事は「業務マニュアルの作成」について、経営コンサルタントの澁谷が医師のために記載した文書です。
より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 

 

<目次>

  1. 業務マニュアルの必要性
  2. 作成にあたって
  3. 業務マニュアルは作成すべき!
  4. 業務マニュアルの落とし穴
  5. まとめ

 

1. 業務マニュアルの必要性

 

新人スタッフの教育に時間を割けない、教育担当者によって指導内容にばらつきが生じるといった課題は、多くのクリニックが抱える共通の悩みです。
業務マニュアルを作成することで、教育の標準化と業務効率の向上に繋がる有効な手段となります。

 

・教育の標準化

業務マニュアルは、新人スタッフの教育だけでなく、既存スタッフのスキルアップにも役立ちます。
口頭での指導に頼る方法では、教え漏れや個人差による理解のずれが生じやすく、教育やスキルの均一化が困難でした。
しかし、マニュアルがあれば、標準化された教育を実現できます。
ベテランスタッフの知識やノウハウを体系化することで、誰でも同じレベルに到達できるようになります。

 

・業務効率の向上

マニュアルは業務プロセスの標準化を通じて、業務効率の向上ももたらします。
予約システム、会計処理、カルテ管理といった日常業務の手順を明確化することで、無駄な作業を削減し、作業時間を短縮できます。
これは、スタッフの負担軽減だけでなく、残業時間の減少によるコスト削減にも繋がります。
さらに、マニュアル化された業務は誰でも行うことができるため、急な欠勤や離職時にも業務の滞りを最小限に抑えることができ、他のスタッフへの負担増加を防ぎます。

 

2. 作成にあたって

 

効果的な業務マニュアルを作成するには、以下の手順を踏むことが重要です。

 

①作成目的と範囲の明確化

新人教育や業務標準化などマニュアル作成の目的と対象範囲を明確にしましょう。
全ての業務に対して作成する必要はありません。
新人教育に時間を要する業務、手順にばらつきのある業務などを優先的に選定します。

 

②作成チームの編成

マニュアル作成の際にはリーダーミーティングやスタッフミーティングを行うなど複数で作成します。
複数の視点を取り入れることで、より実践的で使いやすいマニュアルになります。

 

③業務の洗い出し

既存の文書、手順書などをまとめるだけでなく、スタッフへのヒアリングを通して誰がどのような業務を行っているのか、どのような手順で進めているのかを洗い出します。
洗い出す過程でより効率的な手順が構築されたり、業務フローの改善点や課題が発見されたりすることもあります。

 

④ツールの選定

紙媒体、デジタル媒体、動画など、適切なツールを選びましょう。
紙媒体は書き込みが可能で修正しやすい一方、デジタル媒体は更新や共有が容易です。
動画マニュアルは、視覚的な理解を促すのに有効であるため、実際に見て覚える方が良い手技などに活用します。
それぞれのメリット・デメリットを考慮し、クリニックの状況に最適なツールを選択することが重要です。

 

3. 業務マニュアルは作成すべき!

 

業務マニュアルの作成には時間と労力がかかりますが、新人スタッフの教育期間の短縮、スタッフ全体のスキルアップ、業務効率の向上、ヒューマンエラーの減少など、クリニックの安定経営に大きく貢献します。
ベテランスタッフの経験と知識を体系的に共有することで、教育の効率化と質の均一化を図り、患者の満足度向上に繋げることが可能です。
また、業務プロセスの標準化は、コスト削減にも繋がります。

 

4. 業務マニュアルの落とし穴

 

業務マニュアルは作成すれば終わりではありません。
分かりやすいマニュアルであること、定期的に更新すること、内容が定着しているか確認することが必要です。
新人スタッフの教育マニュアルに基礎事項が書かれていなければ理解は進みません。
作成から数年間更新されていないマニュアルは、内容が古く口頭で追加していたりミスに繋がる危険性があったりします。
日々進化していく医療現場ではマニュアルも日々更新する必要があり、定期的に研修を行いスタッフ全体が同じ情報を共有できているか確認しましょう。

 

5. まとめ

 

業務マニュアルの作成は、クリニックの安定的な運営と発展に不可欠な取り組みです。
時間と労力を要する作業ですが、教育の標準化、業務効率の向上、ミスの減少など、多くのメリットをもたらします。
作成後も継続的な見直しと改善を行い、常に最新かつ有用なマニュアルを維持することで、クリニックの貴重な資産として活用できます。

 

本コラムが、貴院の業務マニュアル作成の一助となれば幸いです。

 

 

 

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