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2023.03.13

物価高騰で見直したいクリニック経営での節約

本記事は「物価高騰で見直したいクリニック経営での節約」について、経営コンサルタントの石田が医師のために記載した文書です。

より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 

 

<目次>

  1. 節約のために全体像の把握が必要
  2. 節約できる経費とは
  3. 節約のポイントとは
  4. お金をかけないで節約できる方法

 

1. 節約のために全体像の把握が必要

 

効率的に経費削減をするためには、最初にクリニックでかかっている経費を把握する必要があります。
なぜなら、何にどれくらい経費がかかっているのかわからない場合、削減に向けてどこから手を付ければよいか、わからないからです。
また、現状の経費を把握できていない場合、どれをどれだけ削減が必要なのかもわかりません。
そのため、はじめにクリニック全体でかかっている経費や現状の把握をすることが必要です。

 

クリニックでかかる経費の種類には大きく分けると「固定費」と「変動費」があります。

 

・固定費(売上に連動しないで、決まった額が発生する費用のこと)
家賃、人件費、水道光熱費、通信費、保険料、広告宣伝費など

 

・変動費(売上に連動して発生する費用のこと)
医薬品費や診療材料費などの材料費、残業手当など

 

2. 節約できる経費とは

 

病院やクリニック経営では、以下のような経費が大きくなりがちです。

 

・人件費
無駄な労働時間を減らしたり、パートやバイトを採用することによって、人件費を減らすことが可能です。
しかし、人件費を削減したいからといってスタッフの数を最低限にすると、繁忙期や急に退職されたときなど診療の手が回らなくなる場合があるので注意が必要です。

 

・医薬品費や診療材料費などの材料費
多くのストックを抱えてしまい、廃棄が出る場合は、薬をリストアップして、在庫として持つ種類・数を絞り込むことが大切です。
期限の管理と併せて、効能の似た種類の在庫は持たない、在庫数の上限を設定してこまめに発注するなど、在庫管理が徹底できているかチェックしてみましょう。

この他にも、通信費、広告宣伝費など経費は存在しますが、クリニックによって節約できる経費の項目や経費削減の優先順位はさまざまです。
大切なことは、経費削減に対して優先順位をつけて解決していくことです。

 

3.  節約のポイントとは

 

経費削減を実現させるには、経費削減・節約自体を目的にしないこと、患者満足度を低下させないこと、従業員の理解を得てから実行することがポイントです。

 

・節約の目標を設定する
節約を実施する際は不要な経費をリストアップし、節約によって得られる効果を数値として試算することです。
節約を成功させるには、クリニック全体で目線合わせを行うこと、従業員みんなで考えることが重要です。

 

・患者満足度のクオリティを下げない
経費削減はただ闇雲に行なえばよいというわけではありません。
クリニックの評価や診療について、クリニックの評価やクオリティを落とすような経費削減を行うようなことは避けましょう。
あくまで経費削減は無駄を削ぎおとし、クリニック利益を向上させるためのものです。

 

4. お金をかけないで節約できる方法

 

明日からでも実行できる、お金をかけないで節約できる方法としましては下記の項目があります。

 

印刷は白黒・両面を多用する
クリニックのみで使用する資料などは、カラー印刷・片面印刷ではなく、白黒印刷・両面印刷にすることで、経費を削減できます。
白黒印刷にすれば、A4サイズ1枚あたり少なくとも5円以上の節約につながり、両面印刷も本来2枚であった資料を1枚におさめられるため、紙を1枚削減できます。

 

消耗品は低価格のものに切り替え、まとめ買いで割引き交渉をする
ボールペンや付箋・のりなどクリニックで使う細かな消耗品の価格を見直し、低価格の商品に切り替えることも経費削減につながります。
プリンターのインクの場合は、純正品から互換品に変更する。
また、消耗品を購入する際、1回の発注量を増やし、まとめ買いで発注することで単位あたりの消耗品の単価を小さくでき、割引につながります。

 

業務のペーパーレス化
業務のペーパーレス化とは、これまで紙に印刷して出力していた業務をパソコン上で処理したり、PDFやチャットツールでやり取りしたりすることです。
書類などをデジタル化することで、これまでかかっていた用紙代やインク代などが削減できます。

 

水道費や光熱費の見直し
クリニックの水道光熱費を抑える節約術もあります。
水道代は、節水コマを蛇口に取り付けることで、使用量を抑えられます。
電気代ならば、人がいる場所だけ電気を使うようにしたり、エアコンの設定温度を調節したりすることで抑えられます。
また、照明をLED電球に変更するのも有効です。

 

実践できるものから実践して、クリニックの利益向上につなげていただければ幸いです。

 

 

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