人をやる気にさせる
コミュニケーションのひとつ ”ペップトーク”
院長先生方は医院において、スタッフのモチベーションをどうやって維持、または向上させているでしょうか。
「人をやる気にさせる」というのは言葉では簡単に見えても、実際に人の心を動かすのは簡単にはいかないものです。
例えばスポーツでは、試合前にミーティングを行うケースが多く、監督が選手に対して声を掛け、モチベーションを上げる光景を良く目にします。
このように人をやる気にさせ100%の力を引き出させるやり方を「ペップトーク」
と呼んでいます。
「ペップトーク」とは人を励ますことでその相手の力を100%引き出させる技術のことを言います。
人のやる気が沸き起こるにはメカニズムがあります。
それは「自分に価値がある」と感じた時です。
承認欲求(人に認められたいという欲求)
貢献欲求(人の役に立ちたいという欲求)
これらが満たされると人はやる気を起こすのです。
「君ならできる!」
「頑張ったね!」
という言葉は承認欲求を満たす言葉掛けで、
「君がいてくれると助かる」
「君のおかげでうまくいったよ」
という言葉は貢献欲求を満たす言葉掛けです。
いかがでしょうか?
先生方はスタッフ一人ひとりにこういったお声掛けはされていますでしょうか。
クライアント様のもとへお伺いした際にスタッフのマネジメントのことで悩まれる方は非常に多いです。
「スタッフが急に辞めたいと言っている」あるいは「このスタッフは頑張るがこのスタッフは頑張らない」というお声をよく耳にします。
辞めたいスタッフや頑張らないスタッフと充分なコミュニケーションは取れていますか?
もちろん先生方もお忙しいと思うので、なかなか面談の時間を取ることが難しいかもしれません。
しかし、「人材」は「人財」とも言い、人は財産です。
医院経営を行う上での欠かせない4つの経営資源としてヒト・モノ・カネ・情報がありますが、あらゆる経営資源を動かすのは他ならぬヒトであり、ヒトが最も不安定なナマモノであり、良くも悪くも正へ働く要素も負へ働く要素も稼働力が大きい資源になります。
ヒトが正に働くことこそ、成果に繋がり成長する医院となり得るのです。
ですので、どれだけ忙しくてもヒトへの投資は惜しまないでいただきたいのです。
それは金銭的というよりも、今言う所は時間的な投資です。
できることなら
①一人ひとりと面談する時間の確保
②定期的な全体ミーティング・幹部ミーティングの確保
③日々の声掛け(ペップトーク)
こちらは最低限として実施していただければと思います。
②は今回の主旨から逸れますので今回は割愛しますが、①で普段の業務の取り組みについてしっかりとフィードバックし、且つ目標を指し示しやりがいを持たせてあげてください。
そして、③で「あなたの頑張りを毎日みていますよ」ということを伝えるという意味で、声を掛けてあげてください。
ここでのポイントは、①は形式的なものになるので、励ましだけに終始せず、正しく評価する必要があるので時に厳しい言葉を掛けることも必要かもしれません。
しかし、③を日々効果的に使うことで、モチベーションが維持され、スタッフのやる気を引き出してくれるのです。
「この業務をやってくれて助かった!」や「この〇〇の結果すごいね!」といった簡単な声掛けで結構です。
日々声を掛けることで、コミュニケーションが円滑になり、業務がスムーズになることもメリットです。
「人員が安定しない」
「スタッフのモチベーションが上がらない」
など、人材マネジメントでお悩みの先生方は是非この「ペップトーク」を実践してみてはいかがでしょうか。
少しでもスタッフ方のモチベーションが上がり、「ここで今後も働きたい!」「もっと貢献したい」という方が増えることに加え、それが成果へと繋がり、貴院が発展することを心から願っています。