ミーティングの質を高める
事前の準備と話しやすい雰囲気作りが大切
耳鼻咽喉科医院を経営する院長先生方に、有意義なミーティングにするために必要なことをご紹介いたします。
ミーティングには
・意味があるミーティング
・意味が無いミーティング
の2種類があります。
意味のあるミーティングとは読んで字のごとく開催して効果があるミーティングのことで、活発な意見交換が行われ、新しいルールや取り組みが決まるものです。
一方、意味が無いミーティングはリーダーや院長先生が一方的に話すだけになって、他のスタッフさんはあまり発言をせず、時間だけが過ぎ去っていくミーティングのことです。
何か問題があった時など不定期にミーティングを開催されているクリニックの場合は意味が無いミーティングになりがちです。
院長先生からは「ミーティングを開催してもスタッフから発言が無く、私が話しているだけで効果があるのかわかりません。」というお話しを伺うことがあります。
そうなる要因は大きく分けると
・方向性が定まっていない
・アイデアを持ってきていない
・発言する雰囲気になっていない
にあります。
まず、方向性が定まっていないと、参加するスタッフさん達はその場で意見を考えることとなります。
そうなると普段から問題意識を持って業務にあたっている方以外はなかなか意見を出すことができません。
そのためミーティングの段階になって初めて方向性=テーマを伝え、意見を出して欲しいと伝えたとしても意見が出なくて当然です。
ミーティングを開催する際は日時と共に何について話をするのかを告知するようにしてください。
また、その際に併せてアイデア、意見を一人〇個ずつ考えてくるようにと指示を出していただくと良いでしょう。
客観的にアイデア、意見を考えてきていることがわかるように紙に書きだして準備をしておくことをお勧めいたします。
紙に書いておくとミーティングの際に読み上げるだけで発言ができるので大勢の前で話すことが苦手というスタッフさんが発言しやすくなる効果もあります。
事前の準備ができた後はミーティングが発言をしやすい雰囲気になっているかを確かめましょう。
発言しやすい雰囲気を作る際に意識していただきたいことが
・否定をしない
・話を遮らない
・発言すること自体を賞賛する
です。
否定をされると意見を出しづらくなることは当然のことですが、だからと言って何もかも受け入れて認めてしまうというのも間違いです。
次の「話を遮らない」にも通じることですが、まずは一旦話を最後まで聞き、発言者が言いたいことをしっかりと受け止める。
その上でクリニックの方針や、現状に適していないのであれば、そのことについて意見を交わす、というように進めていただきたいと思います。
その際にテクニックとして先生方に意識していただきたいのが
「〇〇さんの意見はいいね、確かにその通りだと思う。」
と言葉に出してスタッフさんの意見を承認してから自分の意見を話す方法です。
その後に
「ただ、クリニックの方針としては・・・だからズレが生じることになると思うけど、どのように思う?」
と話していただき、そのままの意見が受け入れられない理由を説明し、改めてスタッフさんに考えるように促してください。
こうすることによりスタッフさんは受け入れられたという実感が生まれますので、否定されたと感じづらくなります。
「君の意見は良いけど僕はこのように考えるからそちらで進めるね。」
としてしまってはスタッフさんが意見を言っても無駄、先生は結局自分の進めたいように進めてしまう、と感じられてしまいますので、意見が異なった時はより慎重に進めていただきたいと思います。
今回お伝えした意味の無いミーティングの要因
・方向性が定まっていない
・アイデアを持ってきていない
・発言する雰囲気になっていない
に気を付けていただき、
・否定をしない
・話を遮らない
・発言すること自体を賞賛する
を意識して活発に発言ができる環境づくりをして意味のあるミーティングを実施していただければと思います。