小児患者の増やし方
小児患者を増やすには?
近年、少子化により小児の患者全体が減っているにも関わらず、耳鼻咽喉科における小児患者の受診数は二極化しており、一部の耳鼻咽喉科は小児患者が急増し、その他多数の医院は急減しているという状況が起きております。
その理由は、開業の増加により患者さんが医院を選べるようになったことと、お母さんの価値観の変化に対応できていることが大きな理由となります。
そこで今回は、小児患者を増やしている耳鼻咽喉科の共通点をお伝えします。
■オペレーション
・待ち時間が短くなる工夫
子育てをしているお母さんはとても忙しいです。
その忙しい合間を縫って受診するので、できるだけ少ない時間で受診したいというニーズがあります。
そのため、
・来院してから受診までの時間の見通しが立ちやすいこと
・受診から会計をするまでの院内待ち時間ができるだけ短いこと
が重要視されます。
そのためには、Web予約システムなどの導入やルールの設定を行い待ち時間を読みやすいようにする工夫はもちろん、診察効率の改善により院内での待ち時間を短くするなど、オペレーションの改善が重要です。
例えば、小児において受診割合の高い感染症疾患において、お薬について毎回医師から同じような説明をしているようであれば、医師が毎回お伝えしている内容を資料として作成いただき親御さんに配布することで処置や検査の後の説明の時間を省略ことができます。
特に抗菌薬を処方しないことを毎回説明されている医院であれば、耳鼻咽喉科小児抗菌薬適正使用支援加算の算定要件にもありますように算定要件を満たすためにも資料を作成いただくのが望ましいです。
別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、急性気道感染症、急性中耳炎又は急性副鼻腔炎により受診した6歳未満の乳幼児に対して、耳鼻咽喉科処置を行った場合であって、診察の結果、抗菌薬の投与の必要性が認められないため抗菌薬を使用しない場合において、療養上必要な指導等を行い、文書により説明内容を提供した場合は、所定点数に加算する。
■マネジメント
・クリンリネス・接遇
少し想像していただきたいのですが、ご自身のお子さまを清潔感のない施設に連れていきたいでしょうか。
また、ご自身のお子さまをないがしろにするような医師やスタッフがいる医院に連れていきたいでしょうか。
小さなお子さまを連れていくお母さんが医院に求めるものは、しっかりとした医療の提供はもちろんですが、それ以上に重要なのがクリンリネスや接遇なのです。
クリンリネスに関しては、入りやすく清潔感のある外観や院内の明るさや、またお子さま連れであれば、おむつ台や化粧室のきれいさなどが求められます。
そして、接遇に関してはやはりスタッフの採用、教育が重要です。
医院の方針に合う方や接遇の意識が高い方の採用と入職後の研修による教育を医院でしっかり行っているところは、やはり接遇レベルも高く評判にも繋がります。
■マーケティング
・良い口コミ(Google口コミ等)
最近、新しく耳鼻咽喉科を探す時に使われるのがGoogleマップです。
Googleマップで家から近所で、かつ口コミの評価の良い医院が小児の患者が増えている傾向にあります。
特に、星3.0以上とそれ未満の医院では小児患者の新患数に大きな影響が出ることがわかってきました。
口コミで投稿される内容は大きく3つに分類されます。
・医師やスタッフの接遇に関する内容
・医院での待ち時間に関する内容
・医師の診療に関する内容
医師の診療に関する内容以外は上記に触れたとおりで、待ち時間の軽減とクリンリネス・接遇が良い口コミを生み、更にそれを見た新規患者が来院するという好循環により小児患者が増えていますので、医院の効率改善(オペレーション)や接遇強化(マネジメント)、口コミ対策(マーケティング)と医院全体の見直しが必要になります。
より詳しくお知りになりたい場合は是非弊社までお気軽にご相談ください。