【整形外科医院メルマガ2021年10月号】繁忙期こそP/PCバランス
皆さんこんにちは
クレドメディカルの中川です。
緊急事態宣言が解除され、
感染者数は下火になってきているものの
第6波が懸念されるなど
先行きが不透明な状況が続いています。
社会の動向が不安定な中
いざという時のために
自院の診療体制を見直しておきたいと
お考えの先生は多いのではないでしょうか。
そこで今回は何を、どのように見直すか
ヒントにしていただくため7つの習慣から
P/PCバランスについて
お伝えさせていただきます。
P/PCバランスのP、PCとはそれぞれ、
● P (Performance)=目標とする成果、結果
● PC(Performance Capability )=成果・結果を得るための資源、能力
を指しています。
つまりP/PCバランスとは
目標とする成果を出すためには、
成果を得るための資源や能力が必要であり
資源や能力があっても、
成果が得られていない場合には、
機会損失を起こしているということです。
P/PCバランスの偏りをなくすことが
成果を最大化するためには重要です。
このPとPCは
クリニックに置き換えてみると
【P】
- 患者満足度
- 患者来院数
- 医業収入
- 検査件数
【PC】
- PT
- 柔整師の人数・能力
- ホームページ
- 診療ツール
- 経営資金
- 検査キット
- 検査機器
などが当てはまります。
例えば、
- 患者満足度を高めたい(P)と思っても、スタッフの手が足りない(PC)ため、患者への説明や案内が不十分であるあるいはリハビリの満足度が下がる
- 検査件数を増やすこと(P)が目標だが、検査機器が1台しかなく(PC)、あるいはレントゲン技師がおらず(PC)結果がでるまでに時間がかかり、検査件数がなかなか増やせない
目標を決めて成果を出そうと思っても
成果を出すために必要な人手や検査体制を
整えないことには、思ったような成果に
つながらないことが分かります。
一方で、体制を整えようと、
PCへの過度な注力にも注意が必要です。
例えば、
- スタッフを育成するために、ミーティングの機会を頻繁に作っている。
- PT・柔整師の勉強のために休憩時間を使って、勉強会を行っている。
- 検査機器の導入について業者と何度も繰り返し交渉した。
- 1ページずつこだわって、時間をかけてホームページを作成した。
それぞれ、
スタッフの育成や検査・診療体制の構築、
質の高いホームページ作り
を目標にしています。
もちろん短期的に達成すべき目標という
側面では成果と言えますが、
スタッフの育成も検査診療体制の構築も
質の高いホームページも
患者満足度・診療効率向上、
患者来院数の増加という成果(P)
に対するPCに過ぎません。
クリニック経営における成果(P)とは
診察や検査が満足に受けられる診療体制、
それを求めて患者様の来院があり、
結果的に医業収入につながることだと
思います。
PCに注力しすぎると、Pに対する行動が
おろそかになってしまい、資源や能力に
見合った成果が得られないことがあるため
P/PCバランスを考えることが重要です。
さらに安定した経営を目標とすると、
一時的な成果ではなく継続的に成果を
生み続ける必要があります。
そのためには、
スタッフの採用や育成、マーケティング
検査体制の整備や資金調達といったPC
に加え重要な資源があります。
それは「院長先生の時間」です。
上に挙げたPCを整えることはもちろん、
PCを使って成果を生む戦略や施策を考え、
実行するためにどれだけ先生は時間を
かけているでしょうか。
特に2021年は新型コロナウイルスが
継続して流行しており、
通常の診療に加えて、
助成金などの申請業務、コロナワクチンなど
忙しさが増して、時間の余裕がないと
伺うことが増えました。
加えて、
整形外科はリハビリを積極的に
行っている医院では、
他科に比べ患者数・スタッフ数が多く
診療や組織管理が大変になりがちです。
そのような状況だからこそ、
どのように効率的に診療を行い、
経営を考える時間を作るのかを
ぜひ考えていただきたいと思います。
今月も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本内容が先生方のお役に立てば幸いです。
それでは次回以降の配信をお楽しみに!