実際にあったクリニックの例

スタッフ人数:常勤7名、非常勤5名

今回ご相談いただいたクリニックでは、院長先生が日々の庶務業務に忙殺されており、本来注力したいスタッフのマネジメントに時間を割けていないという悩みを抱えていらっしゃいました。以前は院長先生が毎月必ず常勤スタッフ全員との面談(一人当たり約30~60分)を行い、課題の進捗確認やフィードバックを行っていましたが、事務長の離職に伴い今まで事務長が行っていた多岐にわたる庶務業務を院長先生がやらざるを得なくなり、スタッフマネジメントの時間を確保することが困難になっていた際に弊社にお問い合わせをくださいました。
まずは今まで事務長が担当されていた庶務業務をリストアップし、院長先生と一緒に優先順位についてご相談させていただいたところ、「毎月の面談がスタッフの成長とクリニックの運営にとっての最重要課題である。まずは以前のようにスタッフと向き合う時間を確保したい。」とのお話でしたので、院長先生がマネジメント業務に集中できるよう、弊社が庶務業務をメインに代行することで院長先生がスタッフとの面談の時間を捻出するお手伝いをさせていただくことになりました。

事務長代行としての具体的な実施事項

院長先生の負担となっていた庶務業務は主に以下の3つとなります。

(その1)勤怠管理・シフト作成

従来
・勤務医およびスタッフの休み希望or有給希望日などを取りまとめ
・勤務医および非常勤スタッフへの出勤依頼などの連絡
・シフト表を作成
・勤怠管理システムを導入しているものの、システムを上手く活用できていない

事務長代行導入後
・スタッフの休み希望や有給希望を弊社にて取りまとめ
・欠員が出た際のシフト調整の連絡は弊社にて実施
・弊社でシフトを作成し、院長先生に確認依頼
 ※シフト表完成までのデザイン性・作成の利便性を改良するアップデートも同時実施
・弊社にて勤怠管理システムのカスタマイズを実施することで、院長先生によるカスタマイズや微細なシステム操作の把握する必要がなく、システムの有効活用開始

(その2)経理処理

従来
・請求書内容の確認及び請求書ごとの振込対応(ATMからのものもあり)
・給与支給前までの紙のタイムカードデータの手動集計
・スタッフの給与計算及び振込登録

事務長代行導入後
・請求書は弊社にも届くインフラを整備することで、請求書の初期登録も弊社にて実施。
 ※請求確認作業及び振込登録作業の院長先生の手間は最小限に。
・機能していなかったシステムを有効活用の上、無理のない勤怠実績の集計体制に変更。
・弊社で算出及び作成したスタッフ給与金額の確認・振込承認のみ。
 ※従来では計算から振込登録までご自身でされていたものが確認だけで完了。

(その3)SNS配信・スタッフマネジメント

従来
・当月の配信内容を院長先生自らテーマを決定したり、スタッフと打ち合わせの上、配信テーマを決定していた
・スタッフが作成した配信原稿は院長先生が確認。
・Instagram原稿については時間が取れず配信休止

事務長代行導入後
・弊社とスタッフにて打ち合わせを実施の上、配信テーマを決定
・スタッフ担当分と弊社担当分による役割分担の上、原稿の作成(月の配信数増加)
・スタッフが作成した原稿のチェックを弊社にて実施
※院長先生の確認の手間は最小限に。
・Instagramの配信も再開

事務長代行導入によるメリット

今回のケースでは院長先生の業務負担が軽減されることで、スタッフとの面談の時間を捻出できるようになったのは勿論のこと、導入前の面談では院長先生とスタッフ間での会話の大半が業務の進行や問題点の確認に集中してしまっていた部分に気づくきっかけとなりました。実際に、事務長代行導入後の面談ではスタッフ一人一人のキャリアパスや人間的な成長に注目し、それをサポートすることを中心とした面談に変わったとのお声を頂戴しました。この変化は、スタッフが自身の職務に対する理解を深め、自己成長を感じる機会を増やすことにも繋がっています。さらに、院長先生とスタッフとの関係性が強化され、職場全体の士気と生産性の向上にも寄与しています。

今回ご紹介させていただいた庶務業務についてはお読みいただいている院長先生によっては「この程度の業務であればうちではスタッフに移管しているな。」と思われた先生も多いのではないでしょうか?ただ実際に多くの院長先生が任せたい業務には顕在化しているものと潜在化しているものがあり、もしかすると客観的なアドバイスを受けた際に「なぜ今まで〇〇することに気づかなかったんだろう」と認識する場合もございます。詳細な活用事例をお知りになりたい場合は、以下のリンクよりお問い合わせいただけますと幸いです。