
本記事では「整形外科 経営」について、整形外科コンサルタントの中川が整形外科医院の経営者のために記載した文書です。
より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。
<目次>
1. 整形外科の医院経営とは
2. 整形外科医院の業務内容と経営
3-1. 整形外科医院を取り巻く外部環境①~人口減少~
3-2. 整形外科医院を取り巻く外部環境②~急速に進むDX化~
4. 転換期を迎えた整形外科経営
5. 整形外科の医院経営を成功させるポイント
1. 整形外科の医院経営とは
整形外科の医院経営は大きく分けると情報、マーケティング、マネジメント、オペレーションの4つの要素から成り立っています。
情報とは
診療報酬改定や医療DX、賃金上昇などの社会動向の変化のことを指し、これらの『情報』を正しく理解し、対応することが求められます。
マーケティングとは
自院に来院してくれる患者さんを増やしたり、患者さんに満足してもらい、もう一度来院してもらえる仕組みを作ることです。
オペレーションとは
院長先生やスタッフさんが効率化をすることで、一年を通して疲弊せず乗り切ることができる診療体制を構築することです。
マネジメントとは
採用や評価制度、給与制度など労務の管理から、ヒト(スタッフ)のモチベーション管理まで組織を強くするために必要な管理のことです。
整形外科の医院経営とはこれらの要素がしっかりと噛みあうことで力強い医院経営を構築することができます。
2. 整形外科医院の業務内容と経営
整形外科医院経営の業務内容は診療業務の他、経営という側面からは非常に多岐にわたり、また医院経営へのお悩みも多種多様です。
以下に簡単に整形外科医院の業務内容一覧を掲載いたします。
表 整形外科医院の業務内容一覧
診療業務 | 診察、処置、検査、機器やツールの導入など |
人事 | 評価、昇給、賞与、採用など |
スタッフ業務 | 教育、研修、接遇、動線強化など |
院内環境 | 掲示物、配布物、院内モニター、清掃など |
広報 | ホームページ、看板、タウンワーク、医学雑誌など |
医学活動 | 学会、医師会、医局、健診、夜間・休日診療など |
経営戦略 | 移転、分院、M&A、専門外来・他診療科目の付加など |
3-1. 整形外科医院を取り巻く外部環境①~人口減少~
整形外科は高齢患者が全体の患者数に占める割合が多く、他診療科と比較して来院患者数も多い傾向にあります。ただ、患者数が多いからと言って経営が安定するかと言うとそうではありません。
厚生労働省によれば、2020年の総人口は1億2,615万人に対し、2040年には1億1,284万人、2070年には8,700万人にまで減少すると言われています。
人口が減少する中で、高齢者の割合は増加しますが、絶対数大きく増加するということはありません。
加えて、少子高齢化と言うように、14歳以下の人口と15歳~64歳の生産人口と呼ばれる
部分は減少をしていくことになります。
言い換えると、高齢者の絶対数は増えずに生産人口が減少していくということです。
つまり、高齢患者の占める割合が多い整形外科にとって、将来に渡って安定的に成長を続けるためには、幅広い年代の患者を集め続ける必要があります。
3-2.整形外科医院を取り巻く外部環境②~急速に進むDX化~
政府は医療DX令和ビジョン2030のもと、2030年にかけて電子カルテの標準化など「全国医療情報プラットフォーム」をつくることを提言しています。
これにより、政府主導のもとオンライン資格確認、電子処方箋などの導入が急速に進められています。
一方で、予約システムやキャッシュレス化など患者の通院利便性が高まるシステムや効率化の観点でAIクラークなどを導入する医療機関も増えてきています。
高齢患者の割合が多い整形外科では、他診療科に比べてDX化に後れを取っていましたが、昨今ではDX化に対応できている医院と対応に遅れている医院とで二極化が進んできているのが現状です。
4. 転換期を迎えた整形外科経営
整形外科医院経営は転換期を迎えています。
現在は、患者数が多く収入の面で安定しているとしても、人口減少・DX化などの社会動向の変化の波に対応できなければ、安定した成長を続けるのは難しいと言えるでしょう。
幅広い患者層を集めるためにマーケティングに注力する必要がありますし、通院利便性の向上や効率化を行うためにDX化にも対応していかなければいけません。
現状維持の経営ではなく、こういった時流に合わせてうまく対応することが整形外科医院経営では重要と言えます。
5. 整形外科の医院経営を成功させるポイント
今後の人口動態や医療業界の変化を鑑みると、整形外科を取り巻く環境は急激に変化し、この変化にどれだけ対応できるかが、整形外科の医院経営を成功させるポイントであることは言うまでもありません。
ただ、日々の診療業務や医学活動など、院長先生の業務は非常に多忙を極めています。
医院経営において、
・一日来院してくれる患者さんを150人から200人に増やしたい
・患者満足度をもっと高めて幅広い層の患者さんを更に増やしたい
・スタッフの募集・採用・教育などの院内体制を強化したい
などのお悩みをお持ちの場合は、是非弊社コンサルティングをご検討ください。