マーケティング

整形外科クリニックにおける患者満足度を最大化するための説明体制

本記事では、整形外科クリニックが診療を行う中で患者満足度を高めるうえで欠かせない「説明体制」について、院長先生やスタッフが実践できる、説明の進め方・統一化・言葉選びの工夫を現場目線で解説します。

<目次>

1.はじめに
2.患者さんの納得感を生む説明の進め方
3.職員間の説明方法を統一
4.言葉の配慮
5.まとめ

1. はじめに

整形外科クリニックに来院される患者さんの多くは、腰痛や肩の痛み、関節痛といった慢性的な症状を抱えています。近年では物理療法に偏らず、運動器リハビリを積極的に取り入れる流れが主流となり、患者さん自身が「治療の目的や流れを理解し、納得して通院を続けられること」がより一層重要となっています。診療の質だけでなく「説明の分かりやすさ」が患者さんの安心感につながり満足度を左右するのです。

2. 患者の納得を生む説明の進め方

患者さんがクリニックに期待しているのは、痛みや不調の改善だけではありません。自分の症状についてきちんと理解できること、そして今後どのような経過をたどるのかを知ることが、治療継続のモチベーションにもなります。

例えば、腰痛の患者さんに対して「リハビリを続けていれば良くなります」とだけ伝えるクリニックと、「今は筋肉が硬くなり痛みが出ている状態です。週に1回程度のリハビリを続けることで改善していき、自宅でできる運動も続けてもらうことで、再発防止にもつながります」と伝えるクリニックとでは安心感に大きな差が生まれます。後者のクリニックの方が患者さんは自分の治療を前向きに捉えることができ、継続して通院するモチベーションになります。

3. 職員間の説明方法を統一

院長先生ご自身の説明力が優れていても、看護師や理学療法士によって言い回しや内容にバラつきがあると、患者さんに「人によって言うことが違う」という不安を与えてしまいます。そのためクリニック内での疾患に対する説明はある程度統一性を図っておく必要があります。

そのために、治療カードや小冊子を配布することが有効です。治療カードや小冊子にはそれぞれの疾患に対する原因や治療方法、予防について記載されています。これらを患者さんにお渡しすることで、患者さんはより自分の疾患に対しての理解を得ることができます。また、これらの治療カードや小冊子については製薬会社が作成しているものではなくクリニックオリジナルのものを作成することをおすすめします。製薬会社のものでも十分ではありますが、それでは他のクリニックとの差別化や院長先生が伝えたい大事な点を欠いてしまうことにもなります。さらに、治療カードや小冊子についてはスタッフもそれらを読むことで勉強になり、患者さんへの説明の際にバラつきがあるということを防ぐことにもつながります。

4. 言葉の配慮

医療用語を正しく使うことは重要ですが、患者さんには理解が難しい場合が多くあります。難しい言葉をなるべく日常的な言葉に置き換えることが、患者さんの納得感を高める第一歩です。
また、数値や期間を具体的に示すことも効果的です。「リハビリを続ければよくなります」よりも「週1回、3ヵ月程度で多くの方が改善しています」と伝えた方が、患者さんは自分の努力が報われるイメージを持ちやすくなります。

5. まとめ:マーケティング戦略で築く、クリニックの未来

整形外科クリニックにおいて患者満足度を最大化するためには、院長先生の技術やリハビリの質だけでなく、分かりやすい説明と一貫した体制作りが欠かせません。説明の流れを揃え、日常の言葉に置き換え、診療ツールで補い、説明しやすい雰囲気を作ることも重要です。このような積み重ねが、患者さんの安心感を高め、結果として継続的な通院や口コミによる来院増加に繋がっていきます。
まずは今日から、院内の説明体制を一つずつ見直してみてください。