マネジメント
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リーダー育成の本質

院長先生の右腕をどう育てるか?

医院の規模が大きくなってくると、どうしても院長先生お一人ではカバーしきれない業務が出てきます。

そんなとき、診療以外の業務も理解し、チーム(クリニック)を引っ張ってくれる存在それがリーダーです。

「業務を任せられるスタッフはいるけど、リーダーとなると…」
「教育しても、なかなか自走してくれない…」

そんな悩みを持つ先生も多いのではないでしょうか。

リーダー育成の3つのステップをわかりやすくご紹介します。

<STEP1>
診療以外の仕事を“任せられる”人材がいるか?

まず最初のステップは、「リーダー候補となるスタッフが院内にいるかどうか」です。

ここでポイントとなるのは、「診療業務ができる=リーダー向き」とは限らないということです。

リーダーには、ただ業務をこなすだけでなく、

新しい取り組みに前向きであるか
スタッフを巻き込めるか
組織の方向性を理解しているか

といった“姿勢”や“思考の柔軟さ”も必要です。

ときに院長先生に対して反対意見を言える存在も必要ですが、否定から入る「労働組合の代表」のような存在では、医院の前進を妨げてしまうこともあります。

【ポイント】
リーダー選定の基準を明文化しよう

リーダーには「やってみる精神」があること。
リーダーには「教育される姿勢」があること。

この2点を軸にして、「リーダー就任の条件」や「継続要件」「降格基準」をあらかじめ定めておくことが重要です。

リーダーの役割が曖昧だと、現場の不満や誤解も生まれやすくなります。
しっかりと基準を整えておくことで、本人の納得感と成長意欲を引き出しやすくなります。

<STEP2>
リーダーが“学べる”環境があるか?

リーダーに「頑張って!」と任せるだけでは、なかなか育ちません。
「学びの場」や「成長の機会」を用意することが育成のカギです。
受付や検査、接遇の技術などについてマニュアルが整備されているクリニックがあるかと思います。

ですが、リーダーに求められるのは“人を育てる力”。
この「教育スキル」や「チームマネジメント」についての学びが、実は不足しがちです。

【ポイント】
リーダーが学ぶべき内容とその方法

例えば・・・

コーチング:相手のやる気を引き出す関わり方
NLP(神経言語プログラミング):コミュニケーションの質を高める技術
行動科学マネジメント:行動の仕組みから“変化”をつくる理論

これらは、1回きりの研修よりも継続的な学習機会を持つことで、現場での実践に結びつきやすくなります。

研修だけでなく「読書制度」も有効

クリニックによっては時間や費用の都合で、外部研修に出にくい場合もあるかと思います。
そんなときは、月1冊の読書+感想提出などの“学びの習慣”をつくることもおすすめです。

そして、このような学びを「リーダー継続要件」に盛り込んでおけば、自然とスキルアップが文化として根付きやすくなります。

<STEP3>
任せた業務を“最後までやらせてみる”

最後のステップは、「任せる勇気」です。

よくあるのが、
「リーダーなんだから考えてよ」
「やっておいて」と“丸投げ”にしてしまうケースです。

もちろん、リーダーには考える力が必要です。
でも、最初からすべてを任せられるほど、万能ではありません。
特に、マネジメントの経験が少ないリーダーにとっては、“経営目線の仕事”は未知の世界です。

【ポイント】
任せる≠丸投げ
サポートしながら、少しずつ「任せていく」

最初は小さなことからで構いません。

たとえば、

院内マニュアルの改善
イベントの企画
業務改善の提案

など、前例のある業務の範囲内から任せてみましょう。

その上で、「自分で考え抜く力」を育てるために、徐々に難易度の高いタスクに挑戦してもらうのが理想です。

失敗も“成長の肥やし”に

リーダーを育てるうえで忘れてはいけないのが、「失敗する機会を与えること」です。

うまくいけば自信になりますし、
うまくいかなくても、「どこが問題だったのか」を振り返ることで、次に生かす力が育ちます。

「最初から正解を出す」のではなく、
「経験の中で学び、考えられるようになる」ことが、本当の意味でのリーダーシップです。

●最後に 

リーダー育成は、医院の“未来への投資”

昨年は、診療報酬の大幅な改定によって先生やスタッフの業務負担が増加し、加えて最低賃金の引き上げによる人件費の上昇など、医院経営に大きな影響を与える外部要因が重なった一年となりました。

こうした変化の時代に求められているのは、「院長一人で背負う経営」から、「スタッフとともに支え合う経営」、そして「信頼して任せる経営」へのシフトです。

その中心にいるべき存在が、“リーダー”です。

現場を支える“まとめ役”として 
院長の想いを現場に伝える“橋渡し役”として 
新たな挑戦を実行に移す“推進者”として

リーダーが育つことで、医院は柔軟性と成長力を兼ね備えた、より強い組織へと進化していきます。

今こそ、自院におけるリーダー育成の仕組みを見直し、「人を育てる」土台づくりに取り組むタイミングではないでしょうか。

教育には時間がかかります。しかしその時間は、医院の未来をつくるためのかけがえのない“投資”です。 

院長先生とスタッフ全員が、同じ目標に向かって進んでいける組織づくりを、私たちも全力でサポートいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

なお、リーダー制度導入のための人事制度設計や、評価制度への組み込み方などについては、無料の経営相談にて詳しくお伝えしております。 

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