●はじめに
「この疾患は夏に多いから夏にマーケティングを集中させる」
「平日の日中が診療のメインだから、それ以外の時間帯は考えていない」
「オンライン診療は一部の特殊な患者さん向けのもの」
このような固定観念にとらわれていませんか?
実は、クリニック経営において最も重要なのは、従来の「当たり前」を見直し、患者さんの本当のニーズを捉えることです。本コラムでは、アイスクリームの冬場販売戦略を例に、クリニック経営における「逆転の発想」がいかに重要かを解説します。
●夏の風物詩が冬に最も売れる理由
アイスクリームと聞けば、誰もが「夏の食べ物」というイメージを持つでしょう。しかし、高級アイスクリームブランドのハーゲンダッツは、実は12月が年間で最も売上が高い月となっています。
なぜ寒い冬にアイスクリームが売れるのでしょうか?
1. 心理的な要因:ご褒美としての消費行動
寒い季節にも関わらず、アイスが冬に売れる大きな理由の一つが「ご褒美消費」です。年末年始は一年の締めくくりとして、自分へのご褒美や特別な日を演出したいという気持ちが高まる時期です。特にハーゲンダッツのような高級アイスは「少し贅沢をしたい」というニーズにマッチし、贈答品としても選ばれることが増えます。
2. 環境的な要因:快適な室内で楽しめるアイス
もうひとつの理由は、現代の生活環境の変化です。暖房で快適に保たれた室内で過ごす時間が増える冬は、外の寒さとは無縁の空間で、ゆったりとアイスを楽しめるようになります。特にお風呂上がりなど、温まった体に冷たいアイスを合わせる“習慣”が定着しつつあり、これが新たな需要を生んでいます。また、冬はアイスが溶けにくく、じっくり味わえるのも魅力の一つです。
3. 商品戦略による要因:冬に合わせたリッチな展開
メーカー側の戦略も、冬のアイス消費を後押ししています。冬季には、濃厚で深みのあるフレーバーや、パフェ仕立ての特別感ある商品が多く登場します。夏に人気のさっぱり系・シャーベット系から一転し、冬は“温かい部屋でゆっくり楽しむ贅沢な一品”という位置づけの商品が主流に。こうした季節戦略により、冬にも継続的な需要が生まれているのです。
●クリニック経営に活かす「逆転の発想」の事例
1. 診療時間の再設計
従来の「平日日中」診療にとらわれず、早朝・昼休み・夜間などライフスタイルに合わせた診療枠を導入することで、会社員や忙しい世代を取り込むことが可能です。実際、約7割の患者が「診療時間の柔軟性」を医院選びの基準としています。
2. オンライン診療の活用
通院が難しい患者(仕事・育児・遠方など)にも対応でき、慢性疾患の継続治療や院内混雑の緩和にも有効です。働き世代など、新たな患者層の獲得にもつながります。
3. 予防医療へのシフト
治療から予防へ。健康診断の強化や生活習慣病の早期介入、各種ワクチンの提案により、患者との継続的な関係構築が可能に。企業との連携による健康経営支援も今後の注目分野です。
●まとめ:逆転の発想で新たな成長を
アイスクリームが冬に最も売れるように、クリニック経営においても従来の常識にとらわれない「逆転の発想」が重要です。
様々な施策を組み合わせることで、患者満足度の向上と収益の安定化を同時に実現できます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
医院経営では、常に悩みはつきものです。本コラムでご紹介した「逆転の発想」を実践するには、専門的な知識と経験が時に必要になります。
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