スタッフに任せるべき3つの経費削減
皮膚科医院経営をするにあたって、経費に対する意識は大切です。
もちろん経営者である院長先生は経費の意識をお持ちかと思います。
ただクリニック経営はチームプレーであり、スタッフさんの力は不可欠である場合がほとんどです。
そのスタッフさん達が経費の意識を持ち適切に動いてくれれば、経費を適切に使い、収益性は高まり、より安定した経営をしやすくなります。
今回はスタッフさんに経費の意識を高めていただく最初の一歩として、実行しやすく即効性がある、「スタッフに任せるべき3つの経費削減」についてお伝えします。
皮膚科医院を経営する上で、ある程度の経費を使うことは節税対策に繋がることもあり必要なことではあります。
しかし、大事なことは医院にとって「無駄」な経費を削減し、医療機器を購入するなどの設備投資、研修費など人に投資する「価値のある」経費に費やすことです。
皮膚科医院でよく見る「無駄」な経費とは以下のようなものが代表的です。
・電気代
・印刷代
・備品代
適切な皮膚科医院経営にはこれら全てを0にするのではなく、上手に削減することが必要です。
(1)電気代
まず当然ですが診療時間中の使用していない院長室や、スタッフルームの蛍光灯は必ず消してください。
(冷暖房は時期にもよりますので、各医院さんで異なります)電気代を削減するポイントは冷房や暖房の基準です。
6月上旬になれば冷房を入れるといった「時期」で判断している皮膚科医院さんもあるかと思いますが、この場合は「外気温」で調整し、「天気予報の最高気温が27度以上の日には冷房をつける」といったルールを設定することがおすすめです。
(2)印刷代
リーフレットなどを定期的に配っている皮膚科医院さんは、印刷代も軽視することはできません。
院内のプリンターで印刷する場合、カラーやモノクロを意識せずに印刷する風土があるクリニックは見直しすることをおすすめします。院内の印刷は紙代やトナー代といった経費に加え、印刷をしているスタッフさんの人件費もかかっていることがその理由です。
場合によっては自院の配布物作成を内製化している皮膚科医院さんは、印刷を外注することをご検討いただいてもよいかもしれません。
(3)備品代
備品代とは前述した紙代やトナー代も含みますが、ここで述べたい備品代は「文房具」です。
文房具は微々たる金額であることが多いですが、文房具の見直しは金額以上に重要な効果があります。
それは「受付業務」の無駄削減です。文房具は受付に多く存在していることが多く、「使用頻度の低いファイルが受付の大事なスペースを占拠している」「文房具が多く診察券が見つけにくい」「ボールペンがあったはずの場所にない」など、文房具にまつわる問題が存在している可能性が高いです。
このような問題の解決には、一時的に整理整頓を行う応急処置ではなく、「整理する」考えを持って行動することが大切です。
この考えを持つには受付のテーブルに置く物を最低限にすることがおすすめです。
物が多いと以下のようなデメリットが生まれます。
(1)同じ用途の物がペン立てなどに乱立し、目的の物を探し出す手間や時間がとられる
(2)何が無くなったのかわかりにくく在庫管理がしにくくなる
(3)文房具用品の補充コストが必要以上にかかる
つまり、テーブルに置く物を最低限にすることで、「探す手間を大幅にカット」し、「なくなりそうなものをすぐに判断」することができ、「必要最低限の用品のみ」購入しやすくなります。
今回ご紹介した「電気代」「印刷代」「文房具」に関わる3つの経費は、スタッフさんが率先して実行することで、経費に対する意識は徐々に高まり、クリニック全体の意識も高まってきます。
そのような意識の積み重ねが適正な皮膚科医院経営につながりますので、スタッフさんにお任せし経費に対する意識が高い皮膚科医院になっていただければと思います。
最後までお読み頂き有難うございました。